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Vol. 44 冬支度はじめました

ようやく北アルプスには雪がちらつき始めました!

北海道からは初滑りの便りが聞かれ、滑り系の皆さまはうずうずし始めていることでしょう。寒気予報や立山ライブカメラをチェックする日々の始まりです。

こちらは息子が6か月になりました、カネイワです。赤子はようやく寝返りをうつようになったばかりで、ハイハイはこれからです。先週末には妻が風邪でダウン。今週は仕事に家事に子育てにと大車輪の活躍(?)で、正直冬も山に行けるかどうか不透明です。しかもお金も無いのに冬に向けて板を2台も買ってしまうのは、情緒が不安定だからでしょうか?

これがその2本を追加した今年の3本です。直近の2シーズンはほぼ真ん中のAtomic一本で全てをこなしてきました。これだけで100日は滑っていると思います。センターは100で長さは163cm。これで滑れない斜面はありません(基本的に…)。この板にはもう少し活躍してもらいます。

今年はこれに2台追加しました。滅多にないディープパウダーのためのFISCHER BIG STIX 122(旧モデル)、そして片方1kgを切る軽さのTRANSALP 80です。前者は深い日やトップが引っかかりそうな荒れた雪面で思い切り滑れるように、後者は春のツーリングで距離を伸ばせるように購入したものです。山屋のパートナーをもつと登りのペースが速いため、山奥でバテずに生き延びるために後者は特に必要な一台と考えました。

買っただけで満足してビンディングすら取り付けていませんでしたが、そろそろ始動します。冬にはFISCHERの革新的なシール・PROFOILが届く予定なので、こちらも楽しみ。とにかく雪が待ちきれません。

アルペン育ちなので、板は慣れ親しんだヨーロッパのスキーメーカーのもの、特にオーストリアびいきです。某山岳レース系ビンディングメーカー、クライミングギアからアパレルまで販売する某北米メーカーのスキーもオーストリア産ですしね。彼らのMeisterschaft(職人の腕、マスターの技能みたいなもの?)を信仰しております!

さて、意気込んで道具だけは準備したものの…冬将軍はいつ来るんでしょうか。こんな時カナダにいないことを後悔しますよね。カナダ組が羨ましいです。

滑りを活動のメインとしている者としては、「もう?」っていう早いタイミングで「初滑りしました~」的な投稿をして、これみよがしに存在をアピールするべきなんでしょうが、無理に滑るにしても本州はまだ雪が…全然ありません。雪渓の上に雪が乗るパターンを狙うにしても針ノ木は夏に雪が消えたようですし、白馬も剱沢(滑りに行くには遠いけれど)も通行止になるほどの量だったようですし。日本三大雪渓って脆いですね…。

気象の専門家でも温暖化に詳しいわけでもありませんが、この先あと何年滑れるのか、真剣に悩んでしまうほど雪が少ないし、天候が不安定です。故に、妻子を半ば放置してでも冬はスキーをするしかない!行くしかない!のであります。

ところで、上の写真は去年の11月です。昨年は異常に雪が少なく、ようやく滑れたのは年末に北海道へ帰ってからでした。中には11月後半針ノ木や立山で滑った人たちもいたようですが、費用対効果的にもモチベーション的にも厳しく、昨年の今頃は奥多摩でハイキングをしていました。

こちらの写真は一昨年の11月、ちょうど今頃です。-20℃の白銀の世界にいました。メンバーの谷がガイドとして仕事をしているガイド会社・ヤムナスカ・アドベンチャーズのマウンテンセメスターという登山学校で、生徒として、Bow Hutをベースにスキーを楽しんでいました。松任谷由実じゃありませんが、「あの日にかえりたい」。

秋山がやっていたような氷河スキートラバースもあと何年くらい同じような姿で楽しめるんでしょうか。通勤電車の車窓からぼんやりと外を眺めながら、「いつか息子と二人で…」なんて考えているうちに氷河が消え去りそうですが、どうなんでしょう、秋山さん?

それともこれは根拠のないペシミズムで、トランプ氏の言うように「中国のでっちあげ」なんでしょうか。

そして、遡ること3年前は立山です。私が室堂に着いた日は雲一つない快晴でしたが、救助ヘリが慌ただしく飛んでいました。真砂岳、大走りの雪崩で7名が亡くなった日です。

立山は人が多いので、「ファーストトラックを!」なんて考えると焦ってしまいますし、他人の判断に自分の行動を委ねてしまったり、ギャラリーを前に格好良く滑ろうとしてしまったり…そういう意味でお調子者には普通よりも危険が多い所だと感じています。心躍る季節ですが、先走らず安全にシーズンインしたいですね。そして、次回こそはフィールドの今をお送りしたいですね。

そのためにはまず家庭内調整。全力で頑張ります!


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