Vol.54 なぜ日本に多くの外人がスキーに?
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林間パウダー、これが日本スキーの代名詞です
新年2発目のBlog更新は秋山が担当します。
お題は、ずばり"日本のスキーのどこが外人にうけるのか?"です。
かく言う私も、2017年1月15日から1ヶ月ほど日本に滞在し、外人のお客様を日本のバックカントリーに案内します。1週間のツアーx3本入っているので、その需要の高さがわかりますね。
私個人としてはカナダでのガイディングが本業で、日本には1ヶ月しか滞在できないので、何組かのグループは断ったり、知っているガイド会社にお願いした入りするほどです。私以外にも、軽く考えただけで10人ぐらいのカナダ人ガイドが毎冬日本に北米のお客さんを日本に連れて行ってガイドしています。アメリカ人、ヨーロッパ人、スカンジナビア人のガイドも多く訪れますし、ガイドを付けない個人のスキー旅行客も大挙して日の出ずる国にスキーを担いでわざわざ来るわけです。
こんな説明をしなくても、スキー場やバックカントリーに行く人ならわかりますね。外人の多さ(笑)
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この妙高のラーメン屋、日本人は私のみ!
さーここで本題ですが、なぜそんなに日本のスキー/ボードが人気があるのでしょうか?
一言で言うならば、"アジアという全く異なる文化圏で、雪が頻繁にふりリセットが多い"ということになります。つまり、異文化を見る普通の海外旅行に加えてスキーも楽しめる、なので人気があるということですね。
細かく見ると
1. アジア圏で長い日本の歴史を垣間見ることができる。
→ スキーの前後に京都や浅草に行き、お寺や神社を見学する人が多い
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長いツアーの場合1日休息日を設けて寺社巡りなどの観光に行くことも
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酒蔵でのテイスティングなんかもやっちゃいます。ドライバーは辛い!
2. 治安が良い
→ 銃がないので海外では有名です
3. 街が綺麗
→ 都会にゴミが落ちていないことに皆びっくりします
4. リフト券が安い
→北米の平均は1日券、100ドルほど
5. リフトアクセスのバックカントリーが多い
→ 長野も北海道もリフト利用してからエリア外に出るスタイルが日本は発達しています
6. リセット率が高い
→ 一晩で50cm降るのことが珍しくない日本ですので、次の日に全部リセットすることも多い。お客さんはパウダーを滑りに来るので、これは重要ですね。
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旭岳の激軽パウダー
7. 落葉樹の森でのツリースキー
→ 外人さんはツリースキーが得意です。急な森林部分でも皆さんぶっ飛ばして滑っていきます。しかも外国のツリーは針葉樹。針葉樹のほうが密で、枝も下まで張っているので滑りにくいのですが、皆さん上手いです。これが日本の林間になると多くが落葉樹。視界が良い上に、木の密度も薄い。しかも木の影響で風の影響を受けにくいので、いつも軽い雪が積もっている。この落葉樹の森でのスキーは日本スペシャルですね。
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落葉樹の森を歩いて滑るのでも異国情緒に溢れています
ガイドとして嬉しいのは、
8. 歩けば確実にパウダーがある
→ 外人さんは歩くのが強いです。1日標高差1500mは普通に歩いてくれます。なので、ゲレンデで競争が高いときも、少し頑張れば確実にノートラックが広がっているわけです。
9. 日本語を話せないので、山以外でも頼られる
→ 当たり前ですが、日本人ガイドとしてのメリットはここですね。もちろんこちらが英語を喋られないとNGですが。
カナダに滑りに来る日本人のお客さんに、素晴らしい雪がカナダにあるのになんで外人さんがわざわざ日本に来るのですか?という質問を受けることがあるのですが、まさに同じ質問をわざわざカナダに来て滑っているお客さんにできるわけです(笑)
では最後に、客観的に比べるとカナダと日本どっちがいいですか?と聞かれるのであれば私はカナダと答えます。
理由は、
1. ハイシーズンが長い
→ ゲレンデは11月中に開き、パウダーシーズンは11月中旬から4月頭、4月-5月は氷河スキーのハイシーズンとなるので、約7ヶ月普通のスキーを楽しめます。頑張れば10ヶ月ぐらいは滑れるでしょう。やりませんが。。
2. ヘリスキー、キャットスキー、スキーツアリングロッジ、ベースキャンプ型などヘリを絡めたスキーを楽しめる。
→ これが大きなカナダの優位点でしょうね。ヘリで入山すると山域一つをグループで貸し切ることになるので、無限のノートラックが広がっています。
3. 雪は日本ほどではないが、そこそこの頻度で降って、軽い。
→ 国土面積が広く滑走エリアが広いので、そこそこ降ってくれれば、なんだかんだでリセットします
カナダが良いと結論づけましたが、あくまでも比べなければならないのであれば、カナダというレベルです。日本のディープパウダーをラッセルし、滑って、コンビニでおやつを買って、温泉入って、魚料理を食べて、酒のんで、フカフカの布団で寝て、朝一に温泉入って、また滑る。こんな素晴らしい場所は、そうそうないのは事実です。
つまり、両方楽しめばいいのです!
日本バンザイ!
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新幹線は外人が喜ぶアトラクションの一つ
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120%の満足度があるのが焼肉。七輪で炭火ならなお良し
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渋いスキータウンの町並み
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夜は浴衣で決めます、このハッピは自分で調達していました
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樹氷的なものも日本ならでは
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酒蔵訪問
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もちろん寿司は外せません
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夜は居酒屋が定番
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飲み過ぎ!?
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納豆に挑戦する人は稀です
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ざ・日本の寝室
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快晴の八方、日本に高山帯があることに驚かれます
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日本猿を見に行くのも定番コース
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そしてパウダーをがっつり滑る
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ナイターがあるのも日本ならでは
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日本酒、ビール、ハイボール、全部北海道スペシャル
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日本ってチョコレート美味しいね! というコメント多いです。
コンビニの品揃えにもびっくり
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女子は真剣な顔してお菓子を選ぶ、これ万国共通